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繭から生糸を取る授業 ・・1時間

@子どもたちの感想 
      ・最初、繭を煮た匂いが、くさくて、虫も苦手だし嫌だった。
       でも、他のグループの人たちが、糸枠にまきつけ始めているのを見て、
       少しずつやる気が出てきた。
       まきつけてみると、どんどん糸が出てくるし、なめらかで、糸が光っているので、
       とても楽しくなった。
       こんなに美しい糸なら、大切な衣類に使ったのだろうなと、よくわかった。
                     だいき君(中三)

 Aねらい
      ・絹が、蚕の糸からできていることを知る。
      ・絹が,今も昔も、衣類の高価な原料だったことを、実感する。

 B準備

蚕の繭

周りの毛羽立ちを取る。左が取った物。

鍋とカセットコンロ

鍋は捨てていい物を使う。臭いが残る為

糸を取り出す道具

糸枠と真ん中に入れて回す割り箸 。

器と箒の一部分

熱湯を入れる器と糸先を取り出す物

      ・必ず、先生も一度、繭を煮て、糸取りを少しやってみておく。
      ・クラスで生糸を取る場合は、4人未満のグループを作るのが望ましい。
      ・まゆは、1グループあたり3〜5個必要。クラス全体では50個ぐらい。
      ・鍋1個、スプーン1個、カセットコンロ1台、ポット2台(お湯を沸かした物)用意する。
      ・グループで糸を取るので、1グループ、糸枠1個・割りばし1本・箒のほぐした物1個を
       1セットとして用意する。グループ数分用意する。
      ・糸枠は、古道具屋に売っていることが多い。東急ハンズでも手に入るかもしれない。
      ・糸を取り出すのに、100円ショップの手ぼうきをほぐした物を用意する。
       ほぐすと10本位取れる。
      ・できた糸は、糸として取り出せないので(まだ糸どうしが、のりで固まり、
       くっついているため)、糸枠から真ん中を切って黒い紙に巻きつけノートに貼っておく。
      ・あるいは、その固まりとして、織りこむ場合もある。(織り物については別の授業です)
      ・最後に、煮たあとさなぎが残る。韓国では、さなぎの缶詰があるので、
       それもあると話題性抜群。


 C注意・ポイント
      ・虫が嫌いな子がいると思うが、必ず糸をさわるように、前もって言っておく。
      ・最初はさわれなくても、糸枠に、美しい絹糸が巻き取られるにつれ、全員抵抗がなく
       さわれるようになるので、「1時間の間にさわるように」と言って体験させる。
      ・火や熱湯を使うが、子どもには、火やお湯にさわらせないように準備する。
      ・例えば、繭は休み時間のうちに、片時も離れないで、5分〜15分程度煮ておく。
       (どのぐらい煮るかが重要。沸騰してから繭を入れる。
        煮た時には、真っ白な繭に、お湯がしみてきた様子までがいい頃合い。
        それ以上煮ると、繭の形が荷崩れ、固まりになってしまうので、要注意)
      ・ポットのお湯を入れて、繭を配る場合にも、細心の注意が必要。
      ・カセットコンロも、ポットも、教卓の後ろの、教室の一番前に置いて、
       さわれないようにする。
      ・学年でやる場合は、1日に3クラスぐらい、続けて糸取りをする。(1個の繭から1時間では
       巻き取れず、2時間以上かかるため)途中で足りなくなったら、追加する。
      ・古い繭で、虫が食っている場合、繭に穴が開いている場合は、糸は取れない。さなぎも
       崩れている場合もあり、きれいな糸も取れにくいので、注意が必要。

 D生糸の取り出し方・・・・写真は準備中です

繭を煮る

真っ白な繭にお湯がしみて透明になる。

繭から引き出す

糸の出始めを巻きつける

巻きつける

1時間ひたすら巻きつけた状態

できあがり

糸のかたまりを切ってはずし、貼る












      
 大画面・あるいはYoutubeでも、どうぞ。http://youtu.be/fE4pBO-NFBg


 E授業の流れ
分  発問  子どもの活動  教具・資料 
 10分































30分













10分
今日は、蚕の繭から生糸を取り出してみます。


うん、わかってるよ。
でも、大事な勉強だからきちっとルールを守って
全員、必ず糸をさわってください。
最初に、注意です。
熱いお湯を配るから、絶対に人の頭の上を
通り過ぎたり、走ったりしないこと。
こちらでお湯を扱ったり、鍋が置いてあるけど、
絶対にさわらないこと、この二つです。

やり方は、繭をこの箒の先のやつで、ぐるぐる
かき回して、糸の端が出てきたら、枠に巻きつけてください。そして、こうやって枠をどんどん回してね。そうすると、糸がたくさん巻きついてきれいな糸が取れます。

では、4人以下のグループを作ってください。
最低二人いるとやり易いかな。
一人でもできないことはないよ。


グループができたら、まず道具の一セットずつを取りに来てください。
まず、糸枠、割りばし1本、箒のほぐした物

じゃあ、今から煮た繭を分けるから、代表が取りに来て。お湯に気をつけてね。
(グループごとに入れ物に繭を3〜5個入れ、
 ポットから、新しいお湯を入れて渡す)



(糸の取り出しに、苦労している班は、素手で繭にさわれず苦労するので、最初は素手で取ってあげる)









あと、もう終わりの時間が近づいたので、そこまでにして、後始末をするよ。
そこでストップをして、糸を切って、黒い紙に巻きつけてノートに貼って終わりね。
もったいないけど、まだまだその糸にはのりが付いているから一本一本には分かれないの。
だからざっくり真ん中で切ってね。
お湯は捨てて、道具と繭はこっちに持ってきて終わりにするよ。
・え〜
・気持ち悪い
・私、虫ダメなんだ
・さわりたくない

・え〜やっぱりやだなあ





・は〜い





・ほんとに取れる?

・いっしょにやろうぜ
・やろうか?
(グループを作る)


(取りに来る)







(グループごとに糸を取り始める)

(初めの糸を取り出すところが苦労している)

(始めがうまくいき始めたグループは、雑談をしながら、楽しそうに、糸枠を超ハイスピードで回して糸を取る)

(早い班は、中のさなぎが見えるようになるので、大騒ぎをしている)



・どうして切っちゃうの、
 もったいない。
・あれ、くっついてる。
・黒い紙に巻きつけるのね。
まゆ50個くらい
なべ1個
スプーン1本
カセットコンロ1台
電気ポット2台
割りばし10本
糸枠10個
入れ物10個
箒をほぐした物10本






































セロテープ
黒色画用紙を5センチ四方に切った物40枚
はさみ






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人間の歴史の授業を創る会

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