分 | 発問 | 子どもの活動 | 教具・資料 |
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5分 20分 15分 10分 5分 |
今日はまず、イタリアの芸術の話をしましょう。 15世紀ごろイタリアでは芸術活動が活発になり、 たくさんの芸術家が生まれました。 それを、ルネサンスと言います。 この絵から見ていこうか。 この絵は有名だね。誰が描いたか知ってる? そう、レオナルドダヴィンチ、イタリアの画家ね。 この絵には、謎がたくさんあるんです。 美術の専門家ならたくさん知っているけれど、 たとえば、この絵を右手で持ってでこう見ても、 左手で持って、こう見ても、この女の人が私の方を見ているように見えるでしょう? それから、ほほえみと言っても、ほんとに微笑んでいるように、でも、そうでないようにも見える、かすかな微笑だね。 この絵は、前の時代の絵に比べたら、とても人間そのものを描いているんですよ。 人間のことを、こう描くのは、今だと当たり前に思ってしまうけれども、ルネサンス以前は、例えば、エジプトの壁画のように、横向きで描いたり、直線的に描いたり、真正面から描くにも、表情の無いような絵しか、描かなかった・・・ (資料集にそういう絵があれば、例として出す) それを、もっと人間に近づけて描こうとしたそういう芸術活動が、イタリアで起きたんですね。 もう一つルネサンスの代表的な絵を見てみようか? そう、CMに、前、出ていたかな この絵の題は、「ビーナスの誕生」って言うんだけれど、まず、この本物の絵を見ると、・・・ そうだよ。この絵を見ると 「こんな、美しい肌色があるのか」と、初めて、絵を見て、衝撃を受けました。そんなこと、今まで感じたことなかったんです。画集や写真で見ていたのと全く違う、本物は、実際に、こうして描いた人がいるんだどうして、こんなに美しい色を出せるんだろうって、 世界一美しい肌色、薄いピンクがかった肌色で、またこの女性が、美しい・・・・。作者はボッチチェリ。 とても美しいと思った。 テーマはギリシャ神話からとって、ビーナスという美の神様が今、貝から生まれ出た瞬間を描いているわけですけど、それにしても、よくこういう絵が描けるなって思う。ポッチチェリは女性をとても美しく描きます。 この他にもプリマベーラ、春という絵があるよ。 これは、資料集にあるから見てごらん (この春の絵も、小さいと迫力がない、できれば拡大を) (プリマベーラ・春についての解説をする。何を表わしているか、など) もう一つ、有名なルネサンスの芸術家、ミケランジェロの作品を見ていこう。 ダビデ像を知ってるかな?資料集のページを開けてごらん。 この彫刻は、レプリカがフィレンツェの町の広場に飾ってある。本物は博物館にあります。 すばらしい彫刻なんです。 でも、ちょっと困ってしまった。 なぜかというと、とても立派なダビデが、台座の上にあるでしょう? 大きさは、5mもあるんだけど、それが台座に載っているから、大きくて、大きくて、・・・ すばらしい男性の像だから、もっと近くに行ってみようと近づくと、下から見上げた時、どうしても、男性の大事な部分が一番最初に目に入ってしまって、顔が見えない、だから、後ろに行ってみようとすると・・・・顔が見えるまで遠ざかると、迫力が足りない・・・・世界中の観光客の人たちが、前に行ったり、後ろに行ったりして、うまくいかなくて、困った顔をしていて、言葉が通じなくても、おんなじだと思いました この、ミケランジェロは、バチカン市国の中のシスティナ礼拝堂という中に、天井画も描いているのですがみな、男の人がうまくて、女の人は苦手、資料集を見てごらん。 この絵は、天地創造を描いたものだけれど、アダムと全能の神、とても筋肉が立派で、すばらしい肉体をしているでしょう? 女の人を描くと、みんな男の人みたいに筋肉がある。イブが、そうして描かれている。 どうも、ミケランジェロは、男性の方が好きだったらしい。そういう話は有名で、芸術家が男性の方が好きだということは、よくあることなんですよ、昔から。 それから、レオナルドダビンチは、天才と言われて建築やアイディアもすごかった。ヘリコプターのような空飛ぶ機械や自動ドアを考えているスケッチが残っているし、戦争での武器も考案している。解剖もやったし、人体について、とてもよく研究している。ミケランジェロは城壁を作ってもいます。もう少したつと科学者で、ガリレオガリレイも出てきました。 地球は丸いと考えて本を出したら、教会の裁判にかけられてしまったけれど・・・・ さて、こうして、イタリアでは、一大芸術活動が起きて、こうして、画家、彫刻家、さまざまな人々が活躍しました。これがルネサンスです。 でも、この人々は、今の人々のように、絵を売ってもうけて暮らしていたわけではなくて、お金を出してくれた人々がいるんです。大金持ちの支援者ね。 さて、この大金持ちの商人の注文を受けたわけですがこの商人は、何を商売してもうけたのか? これなんです。 ひとり、1個ずつ配るから、見てごらん。 ハイ、その通り、これはコショウです。 食べたい人は、食べてもいいよ。 刺激が強いから、水飲みたい人は飲んでいいから・・ 食べる人も食べない人も、コショウが大事だということを覚えておくために、ノートに貼ろうね テープを取りに来て、貼ってください。 (ひと段落したら) このコショウは、とても高価でした。 どのくらいしたかというと 当時は、このコショウ一粒と、金一粒が、同じ金額だったと言われています。 このコショウがどう使われたかというと、当時、ヨーロッパの王様や貴族の間では、とても好んで使われた 秋に太らせた豚を解体して塩漬けして春まで食べたんだけれど、くさりかけた肉もコショウの風味で、味が良くなったそうです。 それで、インドからアラビア商人が買い付けてそれをイタリア商人が買い、ヨーロッパに売った。 (フリーハンドで、インドからイタリアまでのルートを描く) インドからなので、貴重だし、コショウなどの他のスパイスも、熱帯でしか取れないものなんだね 同じような高価なスパイスをいくつか見てみましょう 最も高いのが、このスパイス、クローブと言います。 これも、一人、一粒・・・(全員に配る) 味見したい人はしてもいいよ 実は、これは花のつぼみなんだす。 でも、とても高いし、貴重。 これは、毎日、あなたたちがお世話になっているもの 朝かな? そのとおり 歯磨き粉の中に入ってるんだよ。 消毒の役割もあるらしい。 水飲んでもいいよ 苦くて、とても大変だったかもしれないけど、 口直しにもう一つね まあ、そう言わないで・・・ これ何か知ってる? そうですよ そう、シナモン シナモンって、京都の八つ橋にも入ってる 実は、木の皮なんですね じゃあ、食べる人は食べて、あとの人は、においをかいだり、観察して・・・・ (教卓まで取りに来てもらう) 次に進むよ。 当時、世界で一番進んでいたのは、アラビアだとも言われています。アラビア数字、つまり数字は、アラビアから始まり、数学、天文学、非常に発達していた。 千一夜物語を読むとよくわかるけれども、砂漠の国なのに、この時代から、アイスクリームを食べている。 そんな文化の中心地からイタリア商人たちは、スパイスやじゅうたんやらを輸入して、ヨーロッパの王様たちに売って莫大な富を作っていた。 そのお金で、芸術家たちを雇い、さまざまな絵や建築や彫刻を作らせていた。 その芸術活動をルネサンスと言います。 これはいいね。 たくさんの世界遺産がイタリアにはあります。 さて、このイタリアの富、他の国も、アラビア商人、特に、インドのスパイスを手に入れて貿易したいと思うよね。でも、この地図を見ればわかるように(フリーハンドの黒板上の地図)地中海はイタリアが独占している・・・だから、違う船のルートを探したい・・・・そう考えたのは、海に面しているスペインとポルトガルの王だった。そうして、次の時代、スパイスを手に入れるために、ルート探しを冒険家たちにお金を出して依頼した。これが、大航海時代です では、次の時間に勉強しましょうね。 |
・知ってる? ・モナリザ ・知ってるよ ・ダヴィンチ ・知ってる知ってる ・うん、ほんと ・やってみる? ・ほほえんでるよ ・大きいね ・これ見たことあるよ ・CMででてこなかった? ・うん、見た見た ・先生、本物見たの? (みんな、びっくりして見ている) (黙って聞いている) ・ほんとだ ・えっ (びっくりしている) ・ホント? ・人体の絵、見たことある ・ガリレオでしょ? ・えっ何かな? ・薬? ・何の粒? ・見たことある ・コショウでしょ? ・食べられるの? ・食べていい? ・やったー ・ウェー、からい ・すごい ・オレ大丈夫 ・先生、水飲みたい (大騒ぎになる・・・でも、絶対忘れない) ・100円? ・1万円? ・これなに? ・なんか、気持ち悪い ・におい、変わってる ・なんかかいだことある ・うえ〜〜っにがい ・すごい味だよ (大騒ぎ) ・歯医者さんの匂いする ・何? ・なんだろう? ・歯磨きじゃない? ・そうだと思った ・オレ、そういったよ。 ・ほんとに? ・食べたい食べたい ・またまずいんじゃない? ・それ木? ・シナモン? ・オレ好き ・にがてだな ・私すきだよ ・食べたい ・食べたい ・はい、はい |
モナリザの絵を示す ビーナスの誕生の拡大版を出す 資料集などの ポッチチェリの春の写真 資料集などの ダビデ像の写真 資料集など 天井画の写真 コショウ人数分×2 セロテープを準備 クローブ、一人一粒用意 シナモンを用意 木の皮の物1本と、小さく1mmほどに砕いた物を人数分用意する |
分 | 発問 | 子どもの活動 | 教具・資料 |
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5分 20分 15分 15分 |
さて、前の時間はスパイス貿易でもうけたイタリア商人たちの富で、ルネサンスの芸術家たちがやとわれたという話をしました。 今日はその続き、イタリアをまねしたかったスペインとポルトガル王は、どうしたかという話です。 まず、この間のスパイス、コショウとクローブが、どうやって栽培されているか、それを、以前にやった番組で見てみようか 「スパイスの旅・コショウ」からコショウが高価であったこと、コショウの栽培のようすを見る 「世界ふしぎ発見:スパイスが世界を動かした」からクローブの収穫のようす、クローブが中国では漢方薬として使われていたこと、正倉院の中にもあること、ザビエルなどの部分を見る さて、ビデオの中にも出てきたけれど、イタリアのあとに続けというのがスペインとポルトガルでした。 うん、もう知っている人もいるようだけど、 ポルトガル王に雇われたのが、バスコダガマという人物。 地中海には、イタリア商人がいるから、地中海を行くのではなくて、アフリカの一番南まで行って船で直接インドまで行こうと考えたんだね 今は、世界地図があるから、こんなことは、簡単に思いつくように思われるけど、ガリレオが地球は丸いと言って裁判にかけられたくらいだから、ヨーロッパの人々は、大西洋の向こう側は(簡略な絵をかいて大西洋の西に怪物が住むように描く)断崖絶壁になっていて怪物がいると、まだ考えられていた時代でした。 アフリカの南端を通ってインドに、初めて到達したのが、バスコダガマ。実は、アフリカの人々は、港、港で、次の寄港地を探す形で、インドへの航路は知っていた。だから、バスコダガマは、発見したのではなくて、アフリカ商人やアラビア商人に教わったのだけれど、直接、インドと貿易ができるようになったのは、ポルトガルにとって、大きな利益だった。 それだけではなくて、やがて、ポルトガルは、インドに要塞を築き戦争をしながら、領土を広げていく活動に出ていく。その始まりのきっかけを作ったのが、バスコダガマになります。 このあと、以前にやったけれど、宗教改革で、腐敗したと非難されたカトリック側は、世界に出ていこうとしました。イエズス会という会を作り、世界中にカトリック教会を作ろうとした。そして、最後にやって来たのがどこ? そう、その通り、 そして、やって来た人は? その通り、フランシスコ・ザビエルね ザビエルは、日本にカトリックのキリスト教を広めるためにやって来た人物でした。 一方、スペイン王が雇ったのはコロンブス。 コロンブスは地球が丸いという説をもとに、「西に西に行けば、インドにたどり着く」と考えた。 それは、その通りだね でも、みんなが知っている通り、西には、アメリカ大陸がありインドまでは、ものすごく遠かった・・・それをコロンブスは知らなかったわけだけれども、とにかく西へ進めば、地球は丸いのだから、やがてインドに着くはずだと考えた発想と実行力はすごいと思う。 なかなかインド大陸につけず、コロンブスはイライラした船員たちに、反乱を起こされそうになった。 その時に、鳥や、蚊が船に飛んできたんだね それで、陸地が近いと気付いた。そして着いたのが、アメリカ大陸の周りの島々。さて、その島の名前は何か?地図帳で調べよう。見てごらん 西インド諸島って出ていない? これはね、コロンブスが、まちがってしまって、それを訂正しないままになっている。最初、インドだと思い込んだ。でも、本物のインドは違うから、西インドっていう風に付け足した。 それだけじゃないんだよ アメリカのもともと住んでいた人々を何という? そう、インディアンだね、でも、英語でインディアンと言えば、? そう、だから、インドの人という意味の言葉が、いまだに残っている。スペイン語では、インディオと言って、中南米に住むもともとの人々をそう呼ぶことがあるのは、インドに行きたかった名ごり。 しばらくの間は、だから、本物の方が東インド、アメリカ大陸の方が西インドと呼ばれていた時期もありました。 コロンブスは、自分は、アメリカ大陸に着いたんだと知らずに死んでしまったけれど、・・・ そのあとの人たちは、新大陸だということは、わかって行ったようです。 そして、マゼランは、世界一周を果たします。ただしマゼランは、フィリピンで現地の人々に殺され、彼の部下が約3年かかって、スペインにもどりました。 教科書にも、資料集にも、そのルートが乗っているから見ておこう、たくさんの乗組員が、病気で死んだり、戦って死んだりしたらしいですね。 それでも、地球が丸いことと、世界には、豊かな土地と物産がたくさんあることを、ヨーロッパの人々は知りました。だから、世界中に船を出し、植民地にするような動きが、広まっていったんです。 これが、大航海時代ね。 じゃあ、最後に、スパイスを求めて、世界中を人々が旅するようになったけれど、この時代のあとに与えた影響を大きく、プラスマイナスで、まとめておきましょう。 みんなの生活に、最も影響があることでしたよ。 まずプラス。アメリカ大陸から、新しい作物が、世界中に広まった。この作物たちがいなければ、私たちのおいしいごちそうも台無しになってしまうくらいたくさんのものがあります。 何でしょうか? じゃあ、実物を出していこうか? (教卓の上に並べる。クイズ形式で・・・) みんなの好きなものから行こうか? よく食べている物 外れ、ポテトと言えば・・・ そう、じゃがいも(と言いながら出す) (それ以外にも、トウモロコシ…なければシリアルの箱、トマト、チョコレート、タバコ、トウガラシは用意する) ・・・・・・・ これ以外にも、いちご、かぼちゃ、インゲン豆、などがあるよ。じゃがいもはヨーロッパの人々、特に北の方の国々の人たちが、麦が取れなくて、餓死する人が多数出た時に、ジャガイモは、そのかっこうから、始めは悪魔の物と言われていたのに、食べてみて、おいしかったから、爆発的に、栽培が広がったんですよ ヨーロッパの人々を助けたんです。 それから、トウガラシがなければ、カレーは辛くないし、キムチも辛くない。そして、トマトがなければ、ピザも、スパゲティもおいしくない・・・・世界の料理は新大陸原産の作物で、生まれ変わりました。 それに大好きなチョコレート。 これは、最初は、アステカの王様、当時のアメリカ大陸の王様が、飲むものでした。砂糖もいれず、ミルクも入れないから、苦くて、・・ただ、精力絶倫になるから、王様が、子孫を残すために大事な飲み物だったんです。 それが、ヨーロッパに持ち帰られて、砂糖とミルクを加えて、飲み物にされ、その後にチョコレートになった。そういう食べ物なんですよ。 さて、そうやって、私たちは、恩恵を受けているわけだけれど、マイナスの面もあります。 それは、また別の時間に勉強しますけれど、 まず、ヨーロッパ人が入ってくることによって、たくさんの人々が死にました。 そう、虐殺されたこともあります。 それだけではなくて、新しい伝染病が入ってきて、たくさんの人々が死にました。 それから、新大陸にあった国々が滅ぼされてたくさん死んだんですね。 インカ帝国や、アステカ帝国。インカ帝国などは、王様が閉じ込められている部屋いっぱいに金を持ってきたら助けてやると言ったのに、実際に持ってきたら、約束を破って殺してしまった。 インカ帝国の遺跡ではマチュピチュがあるね 資料集の写真見てごらん ここは、もう人も住んでいないけれど、たくさん以前は住んでいたそうです。 それから、これらの国の、今出てきたような、金と銀を全部奪って持って行ってしまった。 そして、植民地として、数百年の間、支配し続けた。 その時には、イエズス会のようなキリスト教の宣教師と言われる人々がやってきて、キリスト教を広めながら支配していくんです。 そのあと、あまりに、インディアン、インディオの人々が死んでしまうから、働く人々が必要になって、今度はアフリカから、300年も奴隷貿易が始まります。 そうやって、大航海時代は、世界を大きく変えた時代の始まりになったんだね。 |
・コショウからかったね ・クローブまずかったよ ・アメリカ大陸を発見した ・日本 ・ザビエル ・でも、アメリカ大陸が有ったよ ・地図帳? ・アメリカ大陸の周りの島? ・西インド諸島? ・あっ、出てる出てる。 ・そうなんだ ・えっそうなの? ・インディアン ・インド人 ・あっ、そうなんだ ・へえ、初めて知った。 ・そうなんだ ・まだ、まちがったまま (口々に言わせる) ・米 ・パン ・じゃがいも ・へえ〜〜 ・初めは苦かったんだね ・殺されたの? ・インカ帝国知ってるよ ・ひどい ・見たことある ・考えられないね ・すごく、時代が変わったんだね |
DVDに録画したもの 「スパイスの旅・コショウ」 「世界ふしぎ発見・スパイスが世界を動かした」からの一部分 資料集・教科書の大航海時代の船のルートを見ながら説明する 各自、地図帳を出す。 新大陸原産の野菜の実物をいくつか用意 とうもろこし、 トマト、ジャガイモ、カカオ豆がなければ、チョコレートでも、とうがらし マチュピチュの写真 |
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